少しずつ秋の空気が感じられる様になってきましたね。
過ごしやすい気候と、キンモクセイの香りのするこの時期はとても好きな季節です。

さて、話しは変わりますが、自分は銭湯や温泉が好きな人間でしてね。
会社や自宅近くの銭湯に行ったりするのが楽しいんですよ(^_^)
でもって、ここ最近ネットを見ていて、気になる記事を目にする様になりました。

それが、千鹿谷鉱泉です。

調べてみると、秩父七湯と呼ばれているものの一つで、寛政の時代に開湯された歴史ある湯場の様です。
しかし、現在では大分さびれてしまっている様で、ある意味で秘湯という表現がふさわしいとか。
ネット上の写真を見ても、なるほどと頷ける荒れ方。。。
これは是非、行って確かめねばなるまい!

と言うことで、今回は千鹿谷鉱泉(ちがやこうせん)を目的地に設定し、
景色が良いと評判の七重峠周辺を巡ってみようという趣旨でコースを設定してみました。

では、レポート開始です!

最初にやって来たのはここ。
県道61号線からあじさい山公園へ向かう、あじさい街道です。
赤坂川に架かる小さな橋があります。

座標 : 35°57'54.0"N 139°14'52.5"E

橋の向こうは、入会線という林道らしい。
ただし、林道標識は倒れてしまっている様で、見当たらない。

橋の脇に立つこの看板。
林道の中に小便小僧とは、いかなるものか?

入会線は舗装林道で走りやすいですが、苔や落石には注意した方が良いでしょう。
沢沿いのいい感じの道が続きます。

間も無く、赤坂沢の砂防堰堤に到着しました。

おぉぉっ、泣いている!!
これがブログで有名な号泣堰堤か!

そして赤坂沢のもう一つの特徴、小便小僧です。

堰堤の高低差を利用して流れる仕組みになっているそうです。
公式のウェブサイトを見てみると、『県民に親しみやすい砂防事業をアピールするため』
という記述がされております。

こういったちょっとした演出は好感が持てますね(´ー`)

小便小僧の横にはお猿さん!
とてもいい感じ。

それにしても、、、見事な泣きっ面じゃないですか!(・∀・)
こういった泣き顔に見える堰堤は全国にある様ですが、
意図的にこうした造形にしているのでしょうかね??

赤坂堰堤の動画です( ´ ▽ ` )

赤坂沢を後にして県道172号線から脇道の林道赤木七重線に入ります。
すみません、林道入り口の写真撮り忘れました(´・∀・`)
林道入り口の座標は下記リンクを参照のこと。

座標 : 35°59'41.7"N 139°12'34.6"E

七重川に架かる上川橋に到着しました。

座標 : 36°00'07.7"N 139°12'21.9"E

この橋からは七重川砂防堰堤群を見ることが出来ます。
この砂防堰堤群は、埼玉県の砂防発祥の地との事です。

こちらは下流方面。
一見すると大した事ことない(いや、実際大した景色じゃないんですがw)この場所。
何故訪れたのかと言うと、、、

この写真が撮りたかったからです!ヽ(・∀・)ノ

この上川橋、チャリダー達の間では名の知れた存在のご様子。
橋の脇から七重川へ降り、このアングルで写真を撮影するのが定番らしいのだ。
ネットでこれら記事を見ていて、いつか行ってみようと思っていたんですよねぇ。

アングルを変えて見る。

橋の下から川下方面を見る。

まぁ、、、なんつーかねぇ。
世間一般では巾着田の曼珠沙華に沸き立っている最中。
そんな中、華も変哲も無い橋の下から写真撮ってる変人っぷりはどうなのさと(´・∀・`)

川から堰堤を見上げて見る。
石積みの連続堰堤が素晴らしい!
実に原始的な造りと言った感じでしょうか。

川に沿って作業道っぽい山道があり、奥に続いている様です。
少しだけ入り込んでみました。

振り返って見るとこんな感じ。
山道はまだ続いている様でしたが、何もなさそうなので引き上げます。

堰堤群を後にして林道の分岐点にやって来ました。

座標 : 36°00'15.8"N 139°12'31.3"E

左の分岐点脇に林道栗山七重線の終点標識があります。
こちらには向かわず、右の分岐に入り林道栗山線へ向かいます。

道の脇にトレッキングコースを発見!

慈光寺方面に出られるのかな?
一応シューズは忍ばせてますが、本日は歩きは無しとしましょう。

館川ダムの脇を抜けて林道栗山線の分岐へ。

座標 : 36°01'32.3"N 139°12'42.7"E

写真を撮っていると、チャリダーさんが次々と登って行く。
ときがわ町付近は本当に自転車多いっすね〜。
8月の鬱憤を晴らすかの様な好天。
お互い気をつけてツーリングを楽しみたいですね( ´ ▽ ` )

こちらは起点側です。
では行ってみましょう!

つづら折れを登って行く。
舗装林道で走り易く、危険箇所はありません。

景色はなかなかのもの!
のんびりと楽しみたい林道ですね。

おや?
何か脇道の様なものが。。。

あらら〜、、、
バイク乗入禁止だそうです(´・ω・`)
その脇には熊出没注意の看板も。
まぁ、スルーしましょうかね。

しばらく進むと鳥居と駐車場がありました。

『笠山神社参拝登山口』とあります。
ん〜!めっさ行きたいですが、またのお楽しみとしておきましょう。

ここにもバイク乗入禁止の看板。。。
こりゃ、誰かオイタした結果ではないかな?

バイク乗りの皆さん、マナーは守ろうぜ(オマエモナ)!

良い感じの道が続きます。
道幅は広いですが、ガードレールの無い箇所もあるのでスピードには注意!

開けた場所に出ました。

ここには『栗山の延命水』という湧き水が出ております。

座標 : 36°01'18.9"N 139°11'53.0"E

ペットボトルに湧き水を入れて行きましょう〜

ここにも熊注意の看板。
ささっと水を汲んで先を進みます。

分岐点に来ました。

座標 : 36°00'51.2"N 139°11'53.8"E

左に降りる道は林道栗山七重線の起点です。
なるほど、先程の終点標識の地点に出る訳ですね。
ここはまたの機会に走るとして、七重峠に向かうとしましょう。

まもなく次の分岐点へ

座標 : 36°00'49.3"N 139°11'29.6"E

右はダートの林道です。

林道萩平笠山線の標識です。

そのすぐ先で七重峠に到着。

林道栗山線終点の看板。

七重峠の標識と林道萩殿線の終点看板。

七重峠は開けていて、路肩には一応車も駐車可能なスペースがあります。

霞んでしまってますが、眺望はかなり良いですね(・∀・)

七重峠は外秩父七峰縦走ハイキングコースの中継地点になっております。

峠を挟んで堂平山と笠山へ分岐しております。

登山道入り口から峠を見下ろす。
写真奥に登山者と思われる車が数台駐車してあります。
ここもいつか登りに来ようかな。

ちょいと失敬して平場で休憩しましょうかね。
先ほど汲んでおいた延命水でコーヒーを沸かします( ´ ▽ ` )

峠から林道萩殿線を降り、しばらく進むと分岐点へ。

座標 : 36°00'59.9"N 139°10'48.3"E

正面には林道笠山線の終点標識。
ここから左が笠山線、右が萩殿線かな?

分岐を左に折れて笠山線を下って行きます。

計画ではこの後、栃本関所方面に滝を見に行く予定でおりました。
しかし、唐突に高原に行きたい病が発症してしまいました。

仕方ありませんね。
治療の為に秩父高原牧場にでも行ってみますか!

秩父高原牧場へ到着。
ここに来るのって、めっさ久しぶりですわ。

路肩にはコスモス( ´ ▽ ` )

ん〜、やっぱ高原はいいよね!たまりません!

もちろん、ソフトクリームを外すわけにはいかない!
問答無用のうまさだ!!

休憩後に二本木峠にやって来ました。

さて、どうしたものか?
来たのはいいが、どう進むか全く考えてません(・ω・)
二本木峠周辺は走った事が無いんだよね。

峠は十字路になってますが、自分は県道82号線方面に抜けたい。
左に分岐する道がありますが、、、この狭い道、通れるんだろうか??

なんて思っていたところ、1台のオンロードバイクがやって来ました。
挨拶を交わして道を尋ねてみたところ、やはりこの左の分岐で82号線に降りられるとのこと。

このライダーさんはCBで林道を走っているというツワモノさん!
話しを聞いているうちに、どこかで見たことあるなぁ?と。。。

帰宅してからハッと思い出し、連絡してみると、ビンゴ!!
楽しく撮ろうデジタルカメラのCB赤鬼さんでした!
前々からブログを拝見してはいたものの、書き込みはしておりませんでしたf(^_^);;
まさか、こんな山の中で出逢う事になるとは!!

いや、むしろ山の中だから逢えたのか(・∀・)
これも何かのご縁でしょうかね。
またどこかの山奥でお会いしましょう!( ´ ▽ ` )ノ

峠を降り県道82号線へ。
しかしこの道がまた良くてねぇ。
狭い割に景色がなかなか素晴らしいのよ!

これは良い収穫じゃないか!
こんな景色が見れるとは思ってなかったぜ!


さて、県道まで降りて来ましたが、どうしようかなぁ?
当初の予定にあった栃本方面へ向かっても良いのですが、時間が遅くなってしまいそうです。
考えた末、このまま千鹿谷鉱泉へ向かうことにしました。

やって来たのはここ、県道71号線にある林道千鹿谷線の入り口です。

座標 : 36°02'47.6"N 138°59'18.2"E

入り口脇には古びた千鹿谷温泉の看板と林道標識があります。

舗装林道をしばらく進むと、やがて千鹿谷鉱泉旅館に到着!

駐車場は狭く、車なら3〜4台くらいかな。
自分が来た時はカブの先客が2名いらっしゃいました。

駐車場の脇にそっと咲く花達。
寂しげな山奥の宿に華を添えるかの様です。

林道に面しているので、存在を知っているオフ車乗りは多いのではないでしょうか。

ブログやツイッターでおなじみとなったこの建物。
確かに年季が入っているものの、正面はなかなか綺麗ですね。

しかし、、、
書いてしまうと失礼かもしれませんが、裏がけっこう荒れてしまっております(´・ω・`)
ネットの記事を見ると、財政難であるとの事です。。。

裏手の一段高い場所の建物は何でしょうか?
旅館の関係施設なのかな。
こちらも負けじとボロく、、、(・ω・)

旅館のエントランスへ。
この辺りはとても綺麗です。

ロビーに入ると、これまた有名な書き置きのお出迎えw

この旅館は御年配の女将さん1人が切り盛りしているらしく、日中はほとんど留守にしているのだとか。
ただし、自分が来たこの時は、宿泊客の為の業務をなさっておりました。

入浴代金は、入り口脇の箱に入れる様になってます。
日帰りは大人700円と、ちょっとお高い料金。
でも仕方ないでしょうね。色々な事情がありそうです。

ここでの入浴のルールですが、
まずロビーの床にあるメモにペンで日付と訪れた時間、人数を書き込みます。
メモを見ると、今日は4人の先客がおりました。
また、皆さんそれぞれ、一言コメントが添えられておりました。
見る限り、やはりネットの情報を見て訪れた方が多い様ですね。

メモに書き込みをして、箱に料金を入れます。
基本的に日中はほとんど無人との事ですので、後は勝手に入浴して良い様です。

わおっ!イノシシの剥製だ!

写真を撮っていると、先客のカブ二人組が出て来ました。
お話しを伺ってみると、この方達もツイッターの書き込みを見て来たとの事。
「いいお湯でしたよ。ごゆっくり!」と言って去って行きました。

エントランスの内装です。
旅館と言うよりも、民宿といった趣かな。
小ぢんまりしてますが、山小屋が好きな自分としては、むしろ好みですね。

2階から女将さんが降り来たので、軽く挨拶。
「館内の写真撮っても宜しいでしょうか?」と聞くと、苦笑いしながら、
「ボロな建物だけどいいですよ!」とのこと。

とても感じの良さそうな女将さんでしたよ。

ロビーから奥に続く廊下。

むむ、、、た、確かに、、、
良く言えば鄙びた雰囲気、悪く言えばボロい。。。

客間は2階の様です。

ここで一言書いておきましょう。
ネットの情報では、宿泊は出来ない様な書き込みも見受けられましたが、
そんなことはなく、現在でもちゃんと宿泊可能の様です。
この日も一組み予約が入っているそうです。

ただし、先程も書いた様な状況の為、行き届いたサービスは望めないと思った方が良いかと。
素泊まり向きでしょうかね。

また、これもロビーの床のメモに書いてあったのですが、
「xxx様、お部屋は2階のxxxの間です。」
といった、宿泊者向けのメモが置いてありました。

なるほど、これが現在のこの旅館のルールということですな。

階段の奥に湯船の入り口があります。
手書きなのが逆に味があって好みですね(´ー`)

扉を開けると小さな脱衣所になってます。

でもって男湯!

入れて二人までかな。
シャワーはついてませんでした。
桶は一般的な銭湯で見られるケロリンタイプ。
シャンプーやボディソープはしっかり完備されてます。

さて、実際に入浴した感想ですが。。。

とってもいいお湯でしたヽ(・∀・)ノ

湯温は適温で、若干ぬるっとしているというか、スベスベな感じの湯質。
いつまでも入っていられる様な心地良さ。
若干壊れかけた窓(w)から虫の声が聞こえて、実に素晴らしい入浴タイムでした。

風呂から上がった時には、女将さんも居らず、館内は静まり返ってました。

色々ネットで書かれた千鹿谷鉱泉旅館。
個人的な感想を書きましょう。

ここ、正直言って気に入りましたね!
24時間いつでも入浴出来るそうですが、次来る時は宿泊したいと思います。

山の中の何も無い、ひっそりとした鄙びた宿。
虫の声を聴きながら一杯やりつつ過ごす一夜。
実に最高のひとときではないだろうか。
林道の脇にあるというロケーションも、個人的にポイントが高いですね。

ネットの情報にある通り、財政が厳しいらしく、建物の修繕も思った様に出来ないらしい。
と言うか、日常の光熱費だけでも厳しいのではないだろうか。
もし近くを訪れた際は、是非利用してみて下さい。
侘び寂びの時間を楽しめると思いますよ( ´ ▽ ` )ノ

ではまた〜