最近、東京の青梅市で気になる所を見つけたんですよね。
それは吹上峠という場所です。
首都圏ライダーではお馴染みの都道53号線が通る峠なのだけど、
この峠の下にあるのが新吹上トンネルです。
ふと地図を眺めていた所、このトンネルの脇に旧道らしき道がある事が分かった。
更に、Wikipediaの記述に面白い事が書かれていました。

現在の新吹上トンネルは平成期に開通したものらしいのだけど、
旧道の方には昭和期に開通した旧吹上隧道があり、
更に、その上には明治期に開通した旧旧吹上隧道があるのだとか。
つまり、吹上峠の下には合計3つのトンネルが存在している訳だ!

ほぉ〜、、、
これ、なかなか興味深い構造じゃないですか?
俄然興味が湧いて来ますねぇ(・∀・)
冬場で遠出が出来ないこの時期、ちょいと行ってみますか!

んで、せっかく吹上トンネルに行くなら、名栗に抜けて大ヨケの滝にでも行くとしよう。
大ヨケの滝は上滝と下滝があるのだけど、去年下滝のみ訪れていたんだよね。
時間もあるので、今回は上滝と、更に小ヨケの滝も巡ってみようと計画してみました。

18日。
天気は・・・ちょい微妙?
路面凍結の不安も若干ありつつ、いざ青梅へ出発!

やって来たのは都道53号線、新吹上トンネル手前です。
道中の路肩には残雪があって、溶け出した水が路面に流れている箇所が数カ所ありました。
ここ最近暖かくなって来たとは言っても、朝晩はまだ凍結の危険性はあるだろう。
この日は早朝を避けて約9時の出発としました。

さて、
幾度となく通過してる道だけど、脇に旧道があるなんて全く気が付かなかった(´・∀・`)
バイクの正面に見えているのが旧道なのだけど、見ての通りゲートで車両通行止めです。
路肩を拝借して、ここから先は徒歩で向かいたいと思います。

扁額には新吹上トンネルの文字。
同トンネルは平成5年に開通したそうです。

では、歩いてみましょう!
路肩には落葉が堆積していて廃道臭もあるけど、一応現役との事です。

道の脇に何かの穴が開いてます。
これらは何の目的だろうか?
排水溝の類なのかなぁ?

歩き始めて間も無く、旧吹上隧道に到着。
開通は昭和28年との事です。

扁額の文字は吹上隧道。
平成版はトンネル表記で、昭和版は隧道表記。
この違いがまた、たまらんのです(*´ω`*)

この旧吹上隧道は歩行者用として利用されている様です。
その為、ライトもしっかり現役で点灯してます。
この日訪れた時も、歩行者と自転車にすれ違いましたね。

ただ、、、
写真では明るく補正かかってるけど、実際に歩くとめっさ暗いです(;´Д`)
夕方以降は歩きたくないですねぇ。。

壁面は結構ボロいです。
崩れる事は無いかと思いますが。。。

反対側から。
雰囲気は割と好みかな(・∀・)

目的は隧道探索なのだけど、せっかくなら旧道の端まで歩いてみましょう。
役目を終えた標識が何とも哀愁を感じます。
帰宅後に、Xのフォロワーさんが10年程前の写真を見せてくれたのだけど、
かつてはちゃんとイエローラインが敷かれ、対面2車線確保出来ていたみたいですね。
歩行者用に残っているとは言え、現在はほぼメンテしてないのだろうねぇ。

ぐはっ!
豪快に塞がれている!!
いつからこの状態なのか不明だけど、倒木が撤去される日は来るのだろうか?

かつての都道の名残。
いや、現在でも一応現役都道か(´・∀・`)

眼下には現道が見えます。

ヘアピンカーブで降る様です。
大型車なら厳しいと思うのだけど、当時も車両制限とかあったのかな?

小さな欄干が設置されてました。

吹上橋の文字。

傍らには伐採作業中の看板がありました。
こちらも現役でしょうか?

旧道の終端まで来ました。
こちらもゲート止めされてます。

その向こうには新吹上トンネルのポータル。

地蔵堂がありました。
一礼していきます。

さて、では戻るとしましょう!

倒木の場所まで戻って来ました。
右側の藪を良く見て下さい。

この狭い山道が、旧旧吹上隧道へ至る道らしい。
行ってみましょう!

両脇には伸び放題の藪!
入口からしてコレだから、内部の状態は想像出来ますな(´・∀・`)

やはり!
豪快な倒木達!
完全に廃道ですね。。。

おや?
地面を跨る様に数本のワイヤーが張られているぞ!?
これは何だろう?

ワイヤーの先を見てみると、、、
どうやら金網柵を支える為の様ですね。

奥に進みます。
小さな水路(?)があり、橋が架けられていますね。
橋があると言う事は、その先に何かあるという事だろう。。。

ここで冒頭を思い出してほしい。
そう、この付近に吹上峠があるはずなんだよね。
ただ、残念な事に峠へ至る行き方は良く分からなかった。
地図上に名称は表示されるので、GPSで追う事は出来そうなんだよね。
あくまで隧道が目的ではあるのだけど、余力があれば探してみるのもいいかなと思っていたのだ。
でもって、見渡した限りではこの橋はヒントになりそうです。
一旦ここはスルーして、まずは旧旧吹上隧道を見に行くとしましょうかね。

もう荒れ放題ですな(;´Д`)
石垣はかつての街道の名残なのだろうか?

見えて来たぞ!

旧旧吹上隧道に到着!!
この旧旧吹上隧道、開通したのは明治37年で、平成21年に閉鎖されたそうです。
反対側のポータルも場所は把握しているのだけど、どうやら私有地らしいので行きません(´・∀・`)

何やら紙が提げられていたので見てみましょう。
人馬専用と記されてますね。
この紙はいつ設置されたのだろう?
『最初の』とされている事から、平成期に隧道等の愛好家が置いたのだろうね。

明治期の建造物とあってか、煉瓦造りの様です。

かなり味のある趣で、実に私好み!(・∀・)
扁額は見当たりませんでしたね。
藪に隠れていたのか、そもそも付けられていなかったのかも?
土砂に半分埋もれていて全様は見れなかったものの、
ひっそりとした佇まいはとても良かったですね。
来る事が出来て良かったです。


余談だけど、残念な事に封鎖壁には低俗な落書きがされていました。
写真では加工して消してありますが、正直言って幻滅しましたね。
先人達の遺構を汚す等、愚か過ぎる行為だ。
見ていて不快だったし、2度と訪れる事は無いだろう。

隧道上部を見上げてみる。
この上付近に峠があるはず!
次にそちらへ向かってみましょう。

先程の橋に戻って来ました。
ただの平場に見えますが、、、

注意深く見てみると、何となく道っぽい?
とにかく進んでみるとしよう!

登ればいいのか、、、?

これはひどい!(;´Д`)
でもその先に金網が見えるぞ!
倒木を乗り越えて行きます。

金網から先は折り返せばいいのかな?

その先を見ると、道に見えなくも無いが、単なる斜面にも見える。。。
そして、、、

コレだよヽ(;´Д`)ノ
ここは高巻いて超える事にしました。

う〜む、、、
合っているのか間違っているのか(´・ω・`)

もう、倒木だらけヽ(;´Д`)ノ
引き返そうかと思いつつ、もうちょっと進んでみる。。。

おぉっ!
なんか道っぽくなって来たぞぉ!?
間違いない、ここで合ってる!!

来たぁ!
ここが峠か!!?

あったああああっ!
吹上峠の看板発見!!!ヽ(゚∀゚)ノ

看板は四角ではなく、デザインされた形となっていた!
手書き文字が貼られているのだけど、その後ろの板にもうっすらと文字が伺えます。
どうやら、どなたかが貼り替えた様ですね。

いや〜、
見つけられたらラッキーかなと思っていたけど、案外あっさりたどり着けました。
まぁ、あの倒木には閉口しましたが(´・∀・`)

峠から先を覗いてみる。
こちら側にも道らしきは続いている様だけど、とりあえずスルーします。

峠の上の丘を見上げてみる。
何となく登れそうな気もしたのでちょいと登ってみようとしたのだけど、、、
ザレまくって転倒しそうだったので諦めました(´・∀・`)
山と高原地図で確認しても、特に登山ルートは設定されていない様です。
大人しく下山しましょう。

ただいま、CRF君。
想像以上に辺鄙で面白かったかな。
やはり、旧道にはロマンがありますね(´ー`)

お次にやって来たのはこちら。
有間ダム北岸を走った先、大ヨケの滝手前です。
特に駐車場が無いので、路肩に停めさせてもらいました。
さわらびの湯に停めて歩こうかとも思ったのだけど、結構距離あるしねぇ(´・∀・`)

まずは大ヨケの滝(下滝)から。
車道沿いにあるので分かり易いです。

落差は20mです。
水量は多くはないものの、高低差があるので見栄えがあります。

周辺の苔生し加減も良き(*´ω`*)

それでは上滝へ向かいましょう。
有間渓谷観光釣り場の前まで来ました。
欲を言えばここに停めたかったのだけど、施設の駐車場だしねぇ。。。
山と高原地図を見ると有料Pとなっていたので、登山客でも利用していいのかなぁ?
まぁ、今回はやめておきました。

釣り場の反対側の斜面に登山口があります。

ここから名栗湖ネイチャートレイルコースに入ります。

道標の下を見ると、、、
通行はご遠慮願いますと記された紙が地面に置かれてました。
これはどう言う事だろうか?
かつては道標に取り付けられていたのだろうか?
外されたのか、又は落ちてしまったのか、、、。

うーむ、、、
とりあえず、行ってみましょう!
ダメなら引き返して別ルートで登ります。

うわっ!
巨大な落石だ!
これに当たったらひとたまりもないぞ(;´Д`)
先程の通行はご遠慮って、この事だろうか?

道標が見えて来ましたよ。

大ヨケの滝へ向かいます。
入り口としては間違ってはいない様ですね。

若干荒れ気味ですねぇ。。。
地図を見る限り、波線ルート扱いの様です。

とは言え、しっかりリボンもあるし、注意していれば問題は無いレベルでしょう。

おっ、看板がありますね。
着いたかな?

大ヨケの滝(上滝)に到着!

おぉ、、、
これはなかなか素晴らしいんじゃないかい(・∀・)
上滝の落差は18mです。

滝口をズームで。
写真では伝わらないと思いますが、こちらも見応えあります!

澄み切った水面も良き(*´ω`*)

反対側はこんな感じ。
ここから下滝へ続いている様です。

脇に置かれていた案内板。
岩も生きているの言葉が良いですね(・∀・)

それでは、次に小ヨケの滝へ向かいましょう!

このトレイルコース、所々狭い箇所もあります。
踏み外したら大怪我もあり得るので、十分ご注意を(`・ω・´)

注意喚起の看板もあります。
両脇のムササビ君が可愛いです(*´ω`*)

おや?
何やら分岐っぽい道が見えて来ましたよ。

道標です。
中登坂(ちゅうとうざか)とありますね。
今回はこちらには行きません。

沢を挟んで左に登るのが小ヨケの滝、
右に折れるのが中登坂方面かな?

と言う事で、左の斜面を登ってみましょう。

ん、あと少し!

小ヨケの滝に到着!

大ヨケと比較すると、幾分地味な印象。

落差は15mで、水量的にも大ヨケより若干少ないですね。
ただ、景観はなかなかに良いですよ。

特にココ!
流れ落ちる水と陽の光に照らされた苔と蔦!
非常に美しく印象的でしたねぇ〜
しばらく見惚れてしまいました(*´ω`*)

振り返ってみた所。
すぐ下が車道なのだけど、まるで山奥の様な感覚ですね。

大ヨケ・小ヨケの滝の様子です( ´ ▽ ` )ノ

お留守番ご苦労様、CRF君!
大ヨケ・小ヨケの滝、堪能させて頂きました。
セットで巡るのが楽しい滝だと思います。
訪れる際は足元に十分ご注意下さいませ!

せっかくなので有間ダムにも立ち寄り。
もう少し晴れ間が欲しかったかなぁ。

最後にさわらびの湯へ。

ノーラ名栗は賑わっている様でした。
ここはグランピング施設になっているのだけど、
登山やツーリング客も多いから、日中は結構騒がしいのではないだろうか?
そんな事ないのかな?
まぁ、アクセスも良いし、利用はし易いだろうね。

YAMASEMIで飯食って帰ります。
カレーを注文してみました。
辛さはアリガチな甘口で物足りないのだけど、具材の野菜類がなかなか良かったですね。
ジャガイモだと思うのだけど、若干固めに仕上げてあって、シャクッとした食感が素晴らしかった!
(ジャガイモじゃないかもしれないけど、、、)
それからカボチャが入ってたのがちょっと意外でしたね。
カレーにカボチャって初めて見たかも?
舌触り含めてルーとの相性いいですねぇ。
美味しゅうございました(´ー`)

そんな感じの1日でした。

旧吹上隧道は、旧道好きであれば行って損はないと思います。
旧旧吹上隧道は、色んな意味でお勧めはしませんが。。。
小ヨケの滝は万人受けはしないものの、苔好きであればお勧めしておきます(・∀・)

では、また〜!