徐々に新緑の広がりを見せる5月中旬。
梅雨入り前に山に登っておこう!って事で、山梨の笠取山へ行って参りました。

笠取山は多摩川の水源の地とされていて、水干(みずひ)と呼ばれる場所があります。
この水干こそ、多摩川の最初の一滴の落ちる場所なのだとか!
個人的に、川の源流域というものにグッと惹かれるんですよね。
それでは、レポート行ってみよー!

10:10。
作場平登山口に到着。
10時に登山口って、、、遅くね??

いや〜、朝起きれなくてねぇ。。。
縦走コースじゃないので、何とかなるかな?って感じで到着(´・∀・`)

さて、今回のコースは作場平口からスタートし、
ヤブ沢峠
笠取小屋
小さな分水嶺
山頂
水干
笠取小屋
一休坂
作場平口
という感じの、いわゆる作場平周回コースです。
恐らく笠取山単座のもっともメジャーなコースだと思います。
ただ、メジャーが故に案の定、駐車場は満車。
自分はバイクなので停められましたが、車の場合は早い時間が良いと思います。
周辺にも大〜小規模の駐車スペースがありますので、そちらの利用も良いかと。

駐車場脇にはトイレとベンチがあります。

10:25。
登山開始!

歩き出しは穏やかな登りから。

実は3月辺りから体調を崩していて、ここ数ヶ月全くトレーニングが出来ていない状態でした。
今回はリハビリも兼ねての山歩きです。
そういった意味でも、このスタートの行程は有難いです。

木々に宿るキノコ達。
知識ゼロなので、もちろん採りませんw

コース中、割と頻繁にベンチが設置されてました。
なるほど、人気の山ならではと言ったところか。

このヤブ沢コースの魅力は、何と言っても美しい沢でしょう!
沢にかかる木橋や、周辺の苔の観察。
こういった要素が好きな人にはお勧めしたい山ですね( ´ ▽ ` )ノ

徐々に高度を上げて行きます。
この辺りも緩やかなので、まだまだ余裕。

10:46。
一休坂分岐に到着。
この分岐点にもベンチ有り。休憩にもってこいだ。

この分岐から直進がヤブ沢峠方面、右に折れると一休坂経由の水干方面。
ここから一休坂を目指すと、結構な急登となる様です。
まずはヤブ沢峠を目指しましょう!

分岐後もしばらくは沢に沿って進みます。
非常に心地良い(´ー`)

沢の水は澄んでいて、苔との調和がとても美しい。
ちなみに、個人的に今迄で一番お気に入りの苔沢は奥武蔵のウノタワかな。
あの場所は別格の美しさでしたねぇ〜。

分岐道標が見えて来ました。

こちらも一休坂との分岐の様ですね。
地図上の高等線を確認してみると、先程の分岐よりも、楽に一休坂へ向かえるかも。

歪な形に曲がった木。
原生林ならではの風景を楽しめます。

ちょっと残念だったのが、もう少し新緑に包まれた景色を見たかった事。
この辺りはまだ緑には早かった様です。

11:24。
ヤブ沢峠に到着。
峠は開けていて、ベンチもありました。

峠から左手が柳沢峠方面、右手が笠取小屋(山頂)方面です。

ヤブ沢峠から笠取小屋までは林道規格の登山道です。

ここで、注意点を!!
この林道は小屋関係者が物資の搬入路として使用しているそうですが、
恐らく、一般車の乗り入れは控えた方が良いでしょう。
この先には一般用の駐車場が無く、ハイカーの往来も多い登山道です。
安易な気持ちで車両で来てしまうと、冷たい視線に晒されるかも。。。
以前、笠取小屋までバイクで乗り入れたライダーが居たらしく、小屋関係者に注意されたそうです。

11:40。
笠取小屋到着!
ここは人気スポットの様で、人が多かったですね。
また、小屋周辺にはテン場が設けられています。
小屋白よりもテント泊が多いそうです。

テン場は結構広いです。
一ノ瀬林道からのアクセスも良いので、縦走の拠点として利用価値は高そうです。
私も先日山岳テントを購入したので、ここでテン場デビューしてみようかな?

小屋前のスペースは広く、そして景色も良いです!
前方に見えるのは大菩薩嶺でしょうか?

テン場の脇の斜面には、沢山の鹿達!
おぉぉ、、、ちょっとお友達になりたいぞぉ(・∀・)

こちらはトイレ棟。
一般登山者も無料で利用できるのが嬉しいですね。

小屋脇の分岐道標。
帰路ではここから一休坂方面へ降ります。

プロテインバーでエネルギー補給して行きます!

では、山頂へ向けて出発!

間も無く雁峠(がんとうげ)方面との分岐。
雁峠は2016年に雁坂峠(かりさかとうげ)縦走の際に登りました。
あそこも良い場所だったなぁ〜。
興味のある方は雁坂峠縦走レポートを見て下さいませ!

分岐の先には『小さな分水嶺』の丘があります。
行ってみましょう!

12:04。
分水嶺に到着。
割と平坦で広く、ベンチもありました。

分水嶺からは360度のパノラマを見る事が出来ます。
この時は人が多かったので、休憩はそこそこにして退散。
ここは帰路でも立ち寄るので、おやつをとっておくとしよう(・∀・)

分水嶺の標識があります。

富士川方面

多摩川方面

荒川方面

なるほどねぇ、この丘周辺に降った雨が、それぞれの河川に分岐して流れて行く訳ですね!

分水嶺にもう一つある、こいつ。
三角点かと思ったのですが、地図を確認すると三角点マークがありません。
独標(どっぴょう)とかでしょうかね?

分水嶺を過ぎると分岐道標。

直進が山頂方面、右への分岐が水干方面です。
水干方面は後で戻って来ます。

さあ〜て、いよいよ見えて来ましたよ〜!
笠取山のハイライト、山頂直下の急登だ!!

筋肉を酷使するので、塩分チャージでもしておきますか!

おぉ〜、なるほど!
これが噂の直登区間か!
写真では伝わりにくいと思いますが、こりゃなかなかにキツいっすねぇ。
斜度はどのくらいあるのだろう?

中間地点で振り返って見る。
アリンコみたいな人影が続々と登って来ます。

12:30。
山頂に到着!
ふぅ、疲れたぁ〜。
でも、めっさ楽しかった!!(・∀・)

山頂標識です。
笠取山は東峰と西峰がありまして、こちらは西峰の様です。
最高地点はこの奥の東峰となる様ですね。

大絶景頂きだぁ!ヽ(゚∀゚)ノ

いや〜、たまりませんねぇ!
急登直後の絶景!
まさにご褒美って感じじゃないですか!

記念撮影しておきましょう!( ´ ▽ ` )

絶景を前におにぎりを食す!
最高に美味いおにぎりだ!

登って来た急登を見下ろしてみる。
やっぱスゲー勾配だわ。。。

という事で、東峰へ行ってみましょう!

この東峰へのアプローチが、笠取山で唯一注意すべきポイント!
崖で落ち込んでいる岩場を登ります!
位置関係を見せたいので、敢えて人がいるタイミングで写真を撮ってみた。

結構狭い場所をよじ登ります。

この岩なんだけど、足をどこに置くかちょっと迷ったわ(´・ω・`)

岩と根っこの狭路を登る。

足元のすぐ横は崖。。。

とは書きましたが、まぁ、気をつけていれば初心者でも余裕でクリア出来る難易度かと。
これくらいのプチスリルがあった方が、登山は楽しいです。

シャクナゲの尾根道を通ります。

もういっちょ、狭い岩場を通ります。
足場がしっかりしているので問題はないでしょう。

13:00。
笠取山、東峰に到着!

標高1953mなり。
こちらはとっても狭く、展望も余り無いですね。
ランチは西峰で済ますのが良いでしょう。

これも独標?
ヤマレコのレポートを見ると三角点と書いてありますが、、、
さて??

さて、ここから次に水干へ向かう訳ですが、、、
次第に雲行きがあやしくなり、ポツポツと雨が降り始めた!!
ちょいとマズいと感じて、休憩も無しにササっと出発しました。

水干への小さな道標。
ここから下って行きます。

んが!!!
この下降の樹林帯でついに、雨が本降りとなった!(;´Д`)
上空は完全に黒雲に覆われている!!
こりゃあかん!って事で、ザックからレインコートを取り出しました。
予報では晴れだったのだけど、やはり山の天気は変わりやすいものですねぇ。。。

自分はここ数年、天気に関わりなく、必ず雨具を忍ばせる事にしてます。
山好きならば雨具は必須と思った方が良いかと。

やがて分岐道標が見えて来ました。

左手が水干方面、右手が黒エンジュノ頭方面。

むむ、人が集まっているぞ!
あれが水干かな?

13:25。
水干に到着。
標識の解説によると、東京湾まで138kmとあります。

そしてこの岩こそ、多摩川の最初の一滴が落ちる場所なのか!!
いや〜、ロマンだねぇ(´ー`)

しかし、、、
1分程じぃ〜っと眺めていましたが、一滴が落ちて来ません(´・ω・`)
長居してると後続に邪魔になりそうなので、仕方なく退散しました。。。

岩のすぐ側には、何やら窪みがありました。
帰宅して調べたところ、かつてはここに祠が立っていたそうです。

水干を後にして、笠取小屋方面へ戻りましょう。

おや??
ここで分岐道標がありましたよ?

ふむふむ、水場道とありますね。
地図には記載されてませんが、時間もあるので、ちょいと寄ってみましょうか!

ん、人が居ますね。
あそこが目的地かな?

おぉっ、これは!!

水だ!水がちょろちょろと流れている!!!

なるほど、そうか!!

まさに、これが多摩川の源流か!!

非常に小さな流れでしたが、手ですくって飲んでみました。

んっ、美味しいぃっ!

そう、例えるならば、ビール工場で飲むビールと言ったところか(゚∀゚)
そして、、、
隣に居た登山者は、この水を集めてカップラーメンを作り始めたではないか!?

うぅぅぅっっ!!
しまったぁっ!!!
ラーツー好きなバイク乗りとしては迂闊だったわ!
しっかりと下調べしておくべきだった!!

多摩川源流ラーメンを食い損ねたわ!!!!!!

空を見上げてみると、いつのまにか晴れ間が!!
レインコートが暑い!

水干から始まり、この斜面の地下水脈を通って、やがて東京湾に流れ込むのかぁ。
感慨深い光景ですよ(*´ω`*)
多摩川の源流、堪能させて貰いました!

水場道から登山道に復帰します。
ここから先は下るのみ。
穏やかで心地良いハイキングコースが続きます。

登山道脇の足元に広がる、小さな森の生命達。

13:58。
水干・山頂分岐に戻って来ました。

分水嶺のベンチでサンドイッチを食す(・∀・)

空模様が再び怪しくなって来ました。
既にレインコートを脱いでますが、またポツポツと降り出して来た(´・ω・`)
また着るのはゴメンだ。
長居せず退散するとしよう。

14:18。
笠取小屋に戻る。

小屋名物のコーヒーを頂く。

ほぉっ、ヘーゼルナッツのフレーバーコーヒーじゃん!
自分、フレーバーコーヒーって好きなんだよね。
登山でこれは美味いわ!!
お値段は200円なり。

さて、それでは下山するとしましょう。
小屋前から一休坂方面を目指します。

整備された道を下って行きます。

少し下ると水場があります。
小屋泊の人達はここに汲みに来るそうです。

笠取山の所々で見かける、この白い地質は何だろう?

西沢渓谷で見かけたものと同じ珪石(けいせき)でしょうか?
小粒っぽいけど、違うかな?

サラサラした砂地のところもある。
何かしら鉱山でも付近にあるのだろうか?

一休坂の降りは楽なものです。
沢の流れを横目に、快適な山歩きを楽しめます(´ー`)

15:09。
一休坂に到着。

ここから作場平口、ヤブ沢、馬止方面へ分岐します。

作場平口へ向かいます。

写真ではお届け出来ないのが残念なのですが、まぁ心地良い場所ですわ。
野鳥達の鳴き声に溢れていて、動きたくないくらい素敵な道なんだな(*´ω`*)

大好きなアセビの群生だ(・∀・)

15:18。
一休坂分岐に到着。

では、登山口へ向けて、ラストスパート!

おやっ?
この丸くまとまった様な草は何だろう?
苔の一種でしょうか??
名前が分からず(´・ω・`)

苔に覆われた倒木(*´ω`*)

15:40。
登山口に到着!

休憩含めて約5時間ってところかな。
鈍った体調を図る意味では、ちょうど良い感じの行程だったかな。
夏場になったら、もう少し長く歩きたいですね。

ただいま、CRF君!
時間帯からして、残りの何組かは宿泊組なのだろうね。

という感じの笠取山でした。
いやぁ、良い山でしたねぇ〜。
沢も景色も植生も、色々楽しめた1日でした。
単座としても楽しかったのですが、いずれは縦走路として訪れてみたいと思います。
さて、次は何処に行こうかな(´ー`)